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【転職】【中途採用】面接官だった私が採用した男女たち その2

【転職】【中途採用】面接官だった私が採用した男女たち その1

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いや、だからさぁ、俺ってデキる男じゃん?採用しとけって。

 

面接官JURIOです。

 

前回のエントリーはこちら

【転職】【中途採用】面接官だった私が採用した男女たち その1

https://jurio1202.hatenablog.com/entry/2019/06/06/190045

 

さてさて、前回のエントリーで以下4つのことを面接官の私は聞いていたと書き、1しか書いていなかったので、今回は2-4を。そして、前回の終わりに「即採用」ってした人間の話も最後に書くよ。

 

じゃあ行ってみよう!

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1. 実績じゃないよ、過程を聞いてるんよ

2. 素直だよね?言うこと聞けるよね?

3. 何やりたいの?どうしたいの?

4. (多分私だけ)割とパクられた私の質問

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2. 素直だよね?言うこと聞けるよね?

これ、結構重要です。なので、自分自身で「頑固なところがあって」とか「上司の言うことが聞けなくて」みたいな話は面接で言っちゃダメですよ。

 

いや、確かにわかりますよ

 

「嘘ついてまで入社したくねぇよ、なめんなよ!」

 

って気持ち、非常によくわかる。

うん、当たり前ですね。

 

というか、もう少し幅広く考えてください。

頑固な部分とか上司の言ってることが馬鹿らしいとか、その気持ちは誰にでもあります。そんなこといちいち言わなくていいです。だって当たり前ですから。

 

ただ、その当たり前な部分をどうやって解決したの?って話。

上司をやり込めて私が蹴落としたんですよ!

 

みたいなことを面接で言われたら、100%

 

「やべぇ奴が来た。絶対俺も蹴落とされるやん。。。」

 

ってなりますよ。

ってなると、「採用する権利」は私が握っているんですから100%落としますよ、そんな人。怖すぎますよ。これは保身だー、ダメだーとかって話じゃなくて、完全に

 

俺が正しいから俺の言うことを聞け

 

的な人じゃないですか。怖すぎて採用できないですよ。

 

初対面ですからね。

そして、採用する権利はこっちにありますからね。何を勘違いしてんですか、って話。

 

3. 何やりたいの?どうしたいの?

ま、これはどこの会社でも聞かれる話。

実はそこまで重要じゃなくて、どちらかというと1と2がメインです。

だって初対面の面接ですもん、わかるわけないし、初対面の人のやりたいことって聞いたところで「がんばってください」としか言いようがないw

 

逆に「やりたいことないの?ダメだよ!」とかいう面接官がいたら教えて欲しい。

 

俺の人生に何勝手にケチつけてんだよ、バカ!

 

の一言で終わりですw

 

これも挨拶程度です。

 

 

4. (多分私だけ)割とパクられた私の質問

 

これは面接官用ですね、どちらかというと。面接を受ける側もこんな質問があったらぜひ参考にしてください。それは2つ。

 

1. 高校時代に部活をやっていましたか?

2. 親と一緒に住んでいた時、親に挨拶をしていましたか?今、一人暮らしなら親とどれくらい電話で話していますか?帰省はしていますか?

 

1に関しては想像できると思います。

まぁ、体育会系が得ってのは、やっぱり体育会系は組織なんですよ、組織をわかっているということで「会社からすると扱いやすい」のは確かです。

でも、ここで高校時代と聞いているのはあえて、です。

高校時代って、部活組と部活やってない組で結構ハッキリとわかれませんでした?

大学時代で体育会系って軍隊に近い(嘘です、すいません)、というかかなりしっかりした意識の中で「自分は大学で体育会系を選択した」という意識がハッキリ現れています。ただ、これはこれで実は怖さがあって、盲目的な人が多いのも確かです。猪突猛進っていうんですかね、良いことやってる時は良いんですが、悪い時(というか悪いこと)もそのまま盲目的に突き進んでいっちゃうケースが多いんですよね。

 

って話がそれました。

 

えっと、高校時代の部活は

「なんとなく続けている」という人たちが割と多いです。

もしくは「高校まではきちんとやる」みたいな人が多い。

大学は遊ぶ、みたいなw

 

そういう人って、意外と「(自分の感情の)切り替え」が上手い人が多いなって思っています。よくいるじゃないですか、高校の夏で部活を一生懸命やったら、次は大学受験のために勉強をやって合格して、大学ではサークル程度で遊ぶ人。

 

IT系にいたから、かもしれませんが、その「切り替え」ってのが結構重要でして、それを聞きたいためにこの質問をしていました。

 

 

そして、問題の2。

 

親がいない人の場合はどうするんだ、というレアケースは置いといて。

 

これは単純に

「親に感謝して生きているかどうか?」

を見ています。

 

誰しもご両親の愛情を受けてこの世に生まれてきています。

もちろん全てが全てじゃないかもしれませんが、それでも私の勝手な統計によると

 

親の愛情を受けて、さらに親への感謝ができる人は安定感抜群

 

というのがあります。

 

自分は親に愛されたことがない、とかそれを言ってもしょうがなくて、残念ながら世の中は自分中心に回っていないので、やはり採用したいのはこういう安定感のある人です。要はきちんと周囲の人に感謝できるかどうか?これが非常に重要です。

親が悪いとかそういう事を言う人は私は採用しませんでした。

まずは仕事より何より家族を大事にできない人に仕事ができるはずがないと未だに思っています。

 

私は仕事柄、大金持ちの人と会います。

でも家族や仲間を大事にできない人は、残念ながらめちゃくちゃ寂しい人生を歩んでいます。見ていて「何のために金持ちになったんだろう」って思います。

 

ちなみにこの親に関する質問は新卒、中途関係なしに面接で私が必ず聞く内容です。

 

あまりにもこの質問が良い!ってなって、前職の色んな面接を請け負っていた責任者たちがパクってました。「人となり」を理解するのに簡単なアプローチかなと思いますので。

 

 

さて、最後に。

私が「即採用!」って言った面接の中身を公開します。

このWさん。当時32歳。前職の会社(結構有名なベンチャー企業)が倒産したための転職。前職では営業係長で5名の部下がいたそうです。

 

 

最高の面接内容で最高の人材を獲得できた話

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「今日はよろしくお願いします。バリッとしたスーツでかっこいいですね」

Wさん

「ありがとうございます。Wと申します。本日はどうぞよろしくお願いいたします」

「はい、よろしくお願いします。早速ですが、弊社の志望理由を聞かせてもらえますか?」

Wさん

「はい、御社を志望した理由は3つあります。1つは若手でも活躍できるところ。2つ目は御社の商品が業界でNo.1であること。この2つは御社のホームページで確認したものです。最後は私自身の経験が御社で活きると思ったからです。」

「Wさんの経験が活きるというのはどこを見て?」

Wさん

「私は新卒でGという会社に10年間倒産するまで働きました。Gもベンチャー企業から一部上場まで駆け上がった会社です。私が御社にとってお役に立てることは、顧客数を増やすための営業活動では自信があります。それと御社は倒産することはないと思いますが、会社が倒産するという経験は私にとって非常に衝撃的でした。しかし、この経験が私を強くして、どのような逆境でも仕事をするというたくましさを身につけたと思います。」

「確かにG社の倒産はびっくりしました。倒産最終日までいたんですか?」

Wさん

「はい、最後は社長と役員と経理と営業の15人くらいでした。」

「その経験は得難い経験ですね。さて、顧客数を増やす営業で貢献できるという話がありましたが、具体的に教えてもらえますか?」

Wさん

「これはG社でも全く同じだと思いますが、営業の基本、特に新規営業に関しては、リストと電話と訪問のかけ算だと思っています。つまり、まずリスト1,000社。それに電話をして1%の確率でアポイントが取れたら、訪問数は10社です。ここで受注率30%だったら3社を新規で受注ができる計算になります。私はG社時代、特に営業マン時代は埼玉県の物流企業を担当していまして、リストは約500社、リストの精度を向上させるためエクセルに詳細に書き込んでリストの更新をしていました。結果としてアポ率は最終的には10%、飛び込みで商談できる確率はだいたい5%、合計で全体の15%、つまり75社と商談をして、60%の受注率で45社を半年で受注して半期のトップセールスになりました。」

「ちょ、ちょっと待ってくださいね。えーっと、それはいつの話ですか?また、半年で与えられた目標数字って社数だったんですか?」

Wさん

「倒産の半年前の数字です。それと、社数ではなく金額です。半期で5,000万円です。そのうち既存だけで3,000万円は見えていたので、新規を獲得するのは2,000万円分でした。でも結果的に45社も取ったので数字的には1.2億円ほど叩き出しました。だから倒産するなんて夢にも思いませんでした。」

「それはすごいですね。。。ただそんなにうまくいくもんですか?工夫されたことってありますか?なぜWさんだけそんなに受注できたんですか、かなりレアな数字な気がしますが。」

Wさん

「そうですね、それは前任の担当者が非常に優秀だったからというのもあります。一番はリストです。リストが命です。リストの中にどれだけ詳細に相手がたの情報が書いているかどうか?前任が事細かに書いていたので、私はそれをアップデートしていき、また実際に工場や事務所に行ったり、電話だけじゃダメなら作業員の方にヒアリングしたり、正面から無理なら搦め手から攻めれるか、常にそこは考えていました。そしてそれをリストに書き込んでいきました」

「なるほど、そこまでやると営業時間内に終わらないでしょ?」

Wさん

「終わらないですね。いつも終電ですし、土日も稼働していました。それは私がまだ実力が足りないのと情報不足だったからです。ここは私の課題だと思っています」

「しかし、できすぎた話な気がするんですよね、いやごめんなさい。疑っているわけじゃないんですが。あ、そうだ、ここに私のボールペンがあります。このボールペンを私に売ってくれませんか?しかも300円で。」

Wさん

「え?これをですか?」

 *実際にあった話です。どうってことない100円くらいのボールペンです。

「はい、考える時間は30秒くらいでいいですか?」

Wさん

「かしこまりました」

 

30秒後

 

「それではお願いします」

Wさん

「はい、JURIOさん、今日はある商品を紹介したいんですが、まずはそんなことよりこの前言われていた「商売の基本」の話を教えてくれませんか?あんなに嬉しそうに話されていて、私も勉強したいなと思いまして。」

「え?あ、あぁ、商売の基本って言っても三方良しですよ、買い手、売り手、世間よしってやつ。つまり買う側も満足、売る側も満足、世間の皆様に向けても良い内容というのが商売の基本ですね。」

Wさん

「なるほど、ちょっとここに紙があるので、図で書いてもらって良いですか?」

「はいはい、あ、ありがとうございます。」

>>>ここでWさんが私が渡したボールペンを取り出して私に手渡す。私は三方良しの図を書いている。

Wさん

「JURIOさん、実は今日提案したいことって、今書かれているボールペンなんですよ。書きやすくないですか?」

「あ、そうですね、でもボールペンなんて一緒じゃないですか、どれも」

Wさん

「でもJURIOさん、今ボールペンお持ちじゃなかったですよね。なので、私が勝手にお願いしたのは事実ですが、こういうシーンってJURIOさんの場合よくあると思うんです。JURIOさんのお話を理解してもらうために紙に書くという行為が。その時にボールペンは必要ですが、意外とボールペンってすぐに忘れてしまいます。でもこのボールペンで書いてくださった三方良しの図、これはプライスレスの価値があるわけです。お互いにコミュニケーションが深まったわけですから。それを助けてくれたのがこのボールペンです。金額はたったの300円。とりあえず1本、このコミュニケーションが深まった記念で買ってください。ありがとうございます!」

 

と深々と頭を下げた。

 

この瞬間

 

即採用!!!!!

 

でした。

 

きちんと論理的に答えられたのもそうだったのですが、私としては論理的に答えられすぎて逆に不安になったんです。それでカマをかけるように、この緊急ロープレをやってみました。たまーにやります。私が判断に困った時に。

 

それをこんなに見事に機転を利かせて対応したのは彼が初めてでした。

また営業の大事な仕事である「クロージング」。

これもきっちりと「買ってください」と「言い切る」のも大事です。

買い手は常に不安を抱えています。それを後押しするのが営業だと思っています。

 

このトークは本当に素晴らしくて、私もやられました。

 

私自身はこの無茶振りのロープレは営業時のキャラクターや話の持って行き方、頭の回転の良さなどを見るためにやっています。別にテクニックを求めているわけではありません。

 

「売ってください」と言っているのに対して「きちんと売る」営業行為をする

 

というミッションをきちんとやれれば合格としています。

 

ましてや「いや、できません」という人は即アウトです。

とはいえ、この無茶振りロープレはかなりのプレッシャーを与えてしまうので、私が本当に悩んだ時にだけにしか発動させません。

 

それを彼は見事にクリア。

 

そして即採用で、役員面接もあったので、その場で役員に電話して来てもらいました。

で事情を説明して役員と私で

「明日から来れますか?人事には私が責任を持って通します。役員面接は形式上これで終わりにします。」

と告げました。

 

そして、翌日から私の部下として大活躍します。

本当にできる人ってのは、本人の実力もそうですが、周囲に良い影響を与えてチーム全体が活性化します。私の面接官の中でも最高の採用ができたと思った出来事でした。

 

ぜひこの面談ロープレの記事が役に立てば幸いです。

 

どちらかというと面接官の方に役立った内容になったかもw

 

長文でしたが読んでいただきありがとうございました!